富山シアター大都会

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富山シアター大都会
Toyama Theater Daitokai
店舗(経営破綻後)
地図
情報
正式名称 富山シアター大都会
旧名称 シアターワールド大都会
完成 1996年
開館 1996年6月
閉館 2018年9月
収容人員 (5スクリーン合計)633人
設備 ドルビーデジタルサラウンドEX、DTS
用途 映画上映
運営 有限会社新興商事
所在地 930-0821
富山県富山市飯野19番地
(現在のガリバー富山店の位置)
位置 北緯36度43分20.5秒 東経137度15分9.2秒 / 北緯36.722361度 東経137.252556度 / 36.722361; 137.252556 (富山シアター大都会)座標: 北緯36度43分20.5秒 東経137度15分9.2秒 / 北緯36.722361度 東経137.252556度 / 36.722361; 137.252556 (富山シアター大都会)
最寄バス停 地鉄バス飯野新屋停留所下車徒歩5分
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富山シアター大都会(とやまシアターだいとかい)は、かつて富山県富山市飯野に所在したシネマコンプレックス。5スクリーンを有する映画館であった。

歴史[編集]

1996年6月に富山県内で2番目、富山市内では初のシネマコンプレックス「シアターワールド大都会」として開館。運営会社は富山市に本社を置くアミューズメント企業、新興商事。同社が以前より営業していたパチンコ店「パチンコ大都会」に隣接する形で建設された。開業当初は2スクリーンのビデオシアターとしてスタートしたが、翌1997年には『スター・ウォーズ 特別篇』の公開にあたって喫茶店だった場所を改築して1スクリーン増設[注 1]、さらに2001年に2スクリーン増設された[1]

当館開館と入れ替わるように、富山市一番町にあった富山東宝大和劇場が1996年5月10日に閉館し[2]、シアター大都会の開業で市内の映画館は6サイトとなった。21世紀になった2001年5月1日には東宝直営館の富山スカラ座(富山市中央通り1丁目・セプラビル3階)の経営を新興商事が引き継ぎ富山ニュースカラ座として再オープン[3]、同社はしばらくの間形態の異なる2つの映画館を抱える状態にあった。しかし前後してTOHOシネマズ婦中町(現富山市)・高岡市にシネコンをオープンさせたこともあり従来館を取り巻く環境はさらに悪化、ニュースカラ座は2006年9月1日に閉館となった[4][注 2]コミュニティシネマフォルツァ総曲輪を除けば、2007年には富山県内から成人向け専門館を含むすべての従来館が消滅している。この前後に大都会が現在の名称に改称[1]。なお、富山市街では2016年に新たにシネマコンプレックス「JMAX THEATER とやま」がオープンしている。

2010年6月19日に、富山のシネマコンプレックスとしては最後の3D対応を行ってリニューアルオープン。この日には、3D映画『アバター』の無料上映を行った。また、デジタルシネマの普及に伴い、2012年6月22日からは全スクリーンがフィルム上映からデジタル上映へと移行した[5][6]

2017年8月21日、新興商事の経営悪化に伴い従業員を全員解雇。パチンコ大都会とともに臨時休業となった[7]。その後パチンコ大都会は再開され、2018年9月上旬まで営業していたが、シアター大都会は再開目指すも叶うことなく、同年9月11日にパチンコ店、映画館を運営する新興商事と関連1社が破産手続きを開始経営破綻。22年間の歴史に終止符を打つ結果となった[8]。建物は完全閉館後もしばらく放置されていたが、2023年頃に解体・建て替え工事が行われ[9]2024年2月10日、パチンコ・シアター大都会跡地にガリバー富山店がグランドオープンしている[10]

座席数[編集]

スクリーン 座席数 設備
1 153 SRD-EX/DTS
2 175 SRD-EX/DTS
3 85 SRD-EX
4 108 SRD-EX
5 108 SRD-EX

アクセス[編集]

自家用車[編集]

鉄道・バス[編集]

  • 富山駅バスターミナル4番乗り場より富山地方鉄道バスで約30分
    • [ 76 ]「東高校前」:飯野新屋バス停下車徒歩5分
    • [ 78 ]「ケアハウス経由済生会病院」:三上バス停下車徒歩10分
    • [ 71 ]「滑川駅」・[ 72 ][ 79 ]「水橋東部団地」・[ 77 ]「針原」・[ 78 ]「済生会病院」(ケアハウスを経由しない便):針原新町バス停下車徒歩15分

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ これは同作の制作会社であるルーカスフィルムの方針によりビデオシアターで上映することが認められず、フィルム映写機で上映するスクリーンが必要となったため[1]
  2. ^ 跡地は立川志の輔主宰の寄席演芸場「てるてる亭」となっている。

出典[編集]

  1. ^ a b c 富山シアター大都会”. 港町キネマ通り (2016年8月). 2016年10月15日閲覧。
  2. ^ 「県民に感動残し、静かに閉館 東宝大和半世紀の歴史に幕」『富山新聞』1996年5月10日
  3. ^ 「買い物客狙い一新 富山・スカラ座 あす改装開館 開始時間繰り上げも」『北日本新聞朝刊』北日本新聞社、2001年4月30日、29面。
  4. ^ 「ニュースカラ座閉館へ 来月1日 改装後も客足伸びず」『北日本新聞朝刊』北日本新聞社、2006年8月18日、36面。
  5. ^ イベント発表!”. 富山シアター大都会スタッフブログ (2012年5月29日). 2013年3月6日閲覧。
  6. ^ “ホッとニュース「富山県内の4映画館デジタル化」”. 富山新聞. (2012年8月3日). http://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/TH20120803411.htm 2013年3月6日閲覧。 
  7. ^ シアター大都会休業!?”. 牧内直哉の「フリートークは人生の切り売り」Part2. サイバーエージェント (2017年8月22日). 2024年6月2日閲覧。
  8. ^ 「『大都会』破産申し立て 関連2社 負債総額8億5400万円」『北日本新聞』北日本新聞社、2018年9月13日、34面。
  9. ^ “大都会跡地にガリバー出店 富山・飯野”. 北國新聞 (北國新聞社). (2023年7月20日). https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/1130114 2024年6月2日閲覧。 
  10. ^ IDOM、富山県に整備工場併設の大型店を出店。「ガリバー富山店」は2月10日グランドオープン。』(プレスリリース)株式会社IDOM、2024年1月29日https://idom-inc.com/news/press/20240129-36468.html2024年6月2日閲覧 

外部リンク[編集]