スティールハート
スティールハート | |
---|---|
欧字表記 | Steel Heart[1] |
品種 | サラブレッド[1] |
性別 | 牡[1] |
毛色 | 黒鹿毛[1] |
生誕 | 1972年3月25日[1] |
死没 | 1994年7月4日(22歳没) [2] |
父 | Habitat[1] |
母 | A.1.[1] |
母の父 | Abernant[1] |
生国 | アイルランド[1] |
生産者 | William F. Davison |
馬主 | R.Tikko |
調教師 | ダーモット・ウェルド(アイルランド) |
競走成績 | |
生涯成績 | 12戦5勝[1][2][3] |
獲得賞金 |
60287ポンド[3] 35000マルク[3] |
スティールハート (Steel Heart、1972年3月25日 - 1994年7月4日)[1]は、アイルランドで生産された競走馬、種牡馬。
経歴[編集]
競走馬時代[編集]
競走馬としては2歳時から短距離馬として活躍し、イギリスG1のミドルパークステークスをはじめ、ジムクラックステークス(イギリスG2)、デュークオブヨークステークス(イギリスG3)、ゴルデネパイチェ(ドイツG3)と、6ハロンまたは1200メートルの[3]重賞を4勝した[2][3]。ほかイギリスの2歳王者決定戦デューハーストステークスで2着(優勝馬はグランディ)[3]、 ジュライカップで2着[3]などの成績を残している。1976年に競走馬を引退した。
種牡馬時代[編集]
引退後は種牡馬となり、アイルランドで供用された[3]のち、1978年に日本へ輸出され[2][3]、下河辺牧場で供用された[3]。
それまでの日本競馬においては距離適性別の競走体系が明確でなく、距離万能の種牡馬が尊重されていたが、1984年に中央競馬で競走番組の大幅改革が行われ、特定の距離に強いスペシャリストタイプの馬にも大きく活路が開かれることになった。そのような背景のなかスティールハートは優秀な短距離馬を数々送り出し、産駒が挙げた勝利のうち、実に85パーセント以上が1600メートル以下の距離でのもの[4]であった。とくに代表産駒ニホンピロウイナーはクラシック路線から短距離路線に転じて大きな成功を収め、全盛期には「マイル以下なら(当時の最強馬の)シンボリルドルフより強い」とまで言われ距離体系整備の象徴的な存在となった。またスティールハートの後継種牡馬としても、ヤマニンゼファー、フラワーパークと2頭の短距離GI優勝馬を輩出した。
1994年7月、老衰のため浦河スタリオンセンターで死亡[2]。22歳没。
主な産駒[編集]
太字は勝利したGI級競走。
- 1980年産
- ニホンピロウイナー(マイルチャンピオンシップ2回、安田記念、マイラーズカップ、京王杯スプリングカップ、スワンステークス、朝日チャレンジカップ、CBC賞、きさらぎ賞)
- スティールアサ(新潟3歳ステークス)
- 1982年産
- 1985年産
- 1986年
- 1988年産
- ケイワンハート(東京プリンセス賞)
- 1990年産
- マザートウショウ(函館3歳ステークス、テレビ東京賞3歳牝馬ステークス、クイーンカップ)
ブルードメアサイアーとしての主な産駒[編集]
- 1988年産
- ビッグファイト(父ノーザンテースト、京王杯3歳ステークス、新潟3歳ステークス)
- 1992年産
血統表[編集]
スティールハートの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ハビタット系 |
[§ 2] | ||
父 Habitat 1966 鹿毛 アメリカ |
父の父 Sir Gaylord 1959鹿毛 アメリカ |
Turn-to | Royal Charger | |
Source Sucree | ||||
Somethingroyal | Princequillo | |||
Imperatrice | ||||
父の母 Little Hut 1952鹿毛 アメリカ |
Occupy | Bull Dog | ||
Miss Bunting | ||||
Savage Beauty | Challenger | |||
Khara | ||||
母 A.1. 1963 芦毛 イギリス |
Abernant 1946 芦毛 イギリス |
Owen Tudor | Hyperion | |
Mary Tudor | ||||
Rustom Mahal | Rustom Pasha | |||
Mumtaz Mahal | ||||
母の母 Asti Spumante 1947鹿毛 イギリス |
Dante | Nearco | ||
Rosy Legend | ||||
Blanco | Blandford | |||
Snow Storm | ||||
母系(F-No.) | (FN:7) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Nearco 5×4=9.38%、Pharos 5 × 5 = 6.25%、Swynford 5 × 5 = 6.25% | [§ 4] | ||
出典 |
父ハビタットはロッキンジステークスやムーランドロンシャン賞などに優勝し、マイルで活躍[3]。種牡馬としてもヨーロッパ・アメリカを問わず大きな成功を収めた。母は未勝利馬[3]。半妹アンピューラはイギリスのG3競走・チェリーヒントンステークスの優勝馬[3]で、その産駒(甥)にアイルランド・アメリカで重賞3勝のアンセストラルがいる。
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^ a b c d e f g h i j k “ステイールハート(IRE)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年4月5日閲覧。
- ^ a b c d e 「今月のトピックス『名馬・名種牡馬の悲報、相次ぐ』」『優駿』、日本中央競馬会、1994年9月、74頁。
- ^ a b c d e f g h i j k l m 山野浩一「'82三歳新種牡馬レビュー(1)」『優駿』、日本中央競馬会、1982年7月、134頁。
- ^ 飯田正美「スティールハート産駒の勝ち鞍分布」『種牡馬血統データブック』西東社、2007年、267頁。ISBN 978-4791606962。
- ^ a b c “ステイールハート(IRE) 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年4月5日閲覧。
- ^ a b “スティールハートの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年4月5日閲覧。